Windows環境のWeb Proxy設定

投稿者: | 3月 9, 2023

Web Proxyって、長い間色々使われている。大学では、Mosaicブラウザが日本語のEUCコード変換ができなかったので、変換用として、Delegateが設置されていた。過去にいた会社では、Socksプロキシが動いていて、海外にある本社のシステムと一部つながっていた。まぁ、本社のプリンタを使うくらしか用がなかったらしいけど。で、その後、SquidのWeb Proxyがあったり、Apache Webサーバで動くWeb Proxyがあったり。。。まぁいろいろあったなぁと思う。自分的には、色々なフィルタを使えるDelegateがおすすめなんだが。自分は、通過する画像を圧縮して、パケット転送量を下げるなんていうことをしていた。今はやっていないけど。

 

閑話休題

 

WindowsのWeb Proxyの設定について。まずは、お馴染みIEの設定。

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まぁ、これで使っている人が多いと思う。設定を自動的に検出するがオン。

「この設定を自動的に検出する」というのは何かというと、端末がいるドメイン内に、wpad.datファイルが設置されると勝手に設定される。また、自動構成スクリプトを使用するをオンにして、管理者が作ったpacファイルを指定すると自動設定ができる。これらのファイルは、Javascriptで書かれている。まぁ管理者からすれば、Web Proxyの設定をばら撒けるので便利といえば便利。果たしてこの機能を使っているサイトはまだあるのかと思うが。。。ユーザとしては、都度、自動構成ファイルのURLを取りに行くと言う行為が発生しちゃっているので、個人利用の端末なら迷わずチェックオフだと思う。

 

プロキシサーバーは、俗に言うWeb Proxyサーバの設定。詳細設定はよほどのことがない限り設定しなくていいと思う。詳細設定の割には項目が足りない。その項目があっても必要とする人もあまりいないのだが。

 

さて、実は、WindowsのWeb Proxyの設定って大きく分けると2つ、細かく分けると3つがある。

  • ユーザのプロキシの設定
    • インターネットオプション(ログインユーザ)

まさしく上記の設定。ログインしているユーザのWeb Proxy設定。グループポリシーでも設定できる。(WPADファイルとかいらないじゃんw)たたし、あくまでもログインしたユーザの設定なのに注意

 

    • サービスアカウントのWeb Proxy

サービスアカウントは、ログインユーザではないので、コントロールパネルにアクセスができず、設定ができない。Administratorの設定を変えてみている人もいるが、実は変更が適用できていない。サービスを起動しているシステムアカウントがインターネットに出る場合に設定したいケースで利用できる。

変更を適用するには、グループポリシーで配布してしまえば適用できるが、bitsadminコマンドで個別のサービスアカウントにプロキシの設定ができる。ただし、Windows Server 2016まではこんなメッセージが出てしまう。

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2019以降だとこのメッセージは出ない。なんだろう。Stackover flowの書き込みだと、大丈夫という声もあるのだが。。。もし「大丈夫ってどこに書いてあったんですか??」議論になるのであれば、使うのをやめてもいいかもしれない。(人の判断能力って恐ろしいw)

詳しくは以下を参照

https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/administration/windows-commands/bitsadmin-util-and-setieproxy

 

  • コンポーネントのプロキシ設定
    • WinHTTPの設定

WInHTTPは、あくまでも通信コンポーネントであって、ユーザのWeb Proxyの設定ではない。プログラムから参照されるプロキシ設定と思えばいい。この設定は、netsh winhttpコマンドで設定を変える。WinHTTPを使っていないアプリケーションはもちろんこの設定は影響しない。

詳しくは以下を参照

https://support.microsoft.com/ja-jp/topic/windows-update-クライアントが-windows-update-web-サイトへの接続に使用するプロキシ-サーバーを決定する方法-08612ae5-3722-886c-f1e1-d012516c22a1

 

上記のように3種類のWeb Proxyの設定がある。用途や設定に応じて設定しないと正しくWeb Proxyを通過してくれない。また、3つの設定は、ログインユーザとサービスアカウントで参照の優先順序が異なる場合があるらしいので、設定をバラバラに入れることはおすすめしない。同じ設定を適用したほうがいい。

 

ややこしい。Web Proxyを設定したがうまく動かないという場合は、この3か所を確認することをおすすめする。

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