今更ながらIntel i225-V / i226-V 当たり外れ判定メモ

昔、Linux Kernel 2.6.27あたりでこんな事件があった。
e1000のドライバがNICのEEPROMを物理破壊しちゃう事件。もちろん物理NICは、EEPROMを書き戻さないとダメ。つまり、一般的には交換が必要になる。当時、Linuxベンダーにいて、社内で通知があったような。幸い周りで遭遇した人はいなかったような。
 
閑話休題
 
AIでモデルをコピーしたりするのに、1GbEだと辛いので、マシンの撤去をしつつ、2.5GbE化している。これで実は台数が激減する。
実は、Intel 2.5GE NICも当たりハズレがある。厄介なのは、これが単純な driver bug ではなく、PHY を含むハードウェア Revision 依存だったことだ。Intel 側も driver や firmware で改善を試みていたが、最終的には Hardware Revision を変更した。つまり、問題が出る個体は、ソフトウェアだけでは完全には直らない。NICの交換となるのだが、オンボードの場合は交換ができず、NICの増設(PCIeあるいは、USB)となってしまう。
運良く物理NICだった場合で現象が起きているのであれば、購入したところに問い合わせることをおすすめする。この問題表立っていないので期待薄だが。
 
そのIntel 2.5GEの当たり外れ調査のまとめ。
 

概要

対象は主に以下。
  • Intel i225
  • Intel i225-V
  • Intel i226-V
特に初期の i225-V はかなり有名で、
  • Link flap
  • 1Gbps fallback
  • packet loss
  • latency spike
  • EEE instability
など、多くの問題を抱えていた。
 
結構前に問題になった話だが、まだ、Intel 2.5GbEは現役なので一応調べておく価値はある。
 

1. 最重要: Revision確認

重要なのはデバイスとリビジョン。それだけ調べられれば最低限構わない。ちなみに、2NICのモデルやマザーボードの場合、NIC毎にデバイス型番が違うこともあるので、全て確認したほうがいい。

方法1: lspciコマンド

lspci | grep Ethernet
 
例:🎯アタリのケース
59:00.0 Ethernet controller: Intel Corporation Ethernet Controller I225-V (rev 03)

方法2: sysfs(推奨)

NASなどlspciコマンドが無い場合
find /sys/class/net -type l
例:
/sys/class/net/eth0
/sys/class/net/eth1
 
NIC詳細:
readlink -f /sys/class/net/eth0/device
 
Vendor/Device ID確認
cat /sys/class/net/eth0/device/vendor
cat /sys/class/net/eth0/device/device
cat /sys/class/net/eth0/device/revision
 
例:🎯アタリのケース
0x8086
0x15f3
0x03

方法3: Windows

HWiNFOというツールで調べられる
 
 

Intel 2.5GbE NIC 判定メモ(i225/i226系)

Device ID 判定

Device ID
NIC
評価
0x15f2
Intel i225
Revision依存
0x15f3
Intel i225-V
Revision依存
0x125c
Intel i226-V
基本🎯当たり
 

Revision 判定(i225系重要)

Revision
判定
備考
rev 01 / 0x01
ハズレ
初期不具合多い
rev 02 / 0x02
微妙
改善途中
rev 03 / 0x03
🎯アタリ
B3相当
rev 04 / 0x04
良い
i226-V系で多い

問題症状

症状
原因候補
Link flap
初期Revision / EEE
1Gbpsへ落ちる
Switch / ケーブル
Packet loss
初期i225

現在の評価(2026)

NIC
現在評価
i225-V rev01
避けたい
i225-V rev03
実用レベル
i226-V
良好
 
 

2. Driver確認

コマンド

sudo ethtool -i enp89s0

良い例

driver: igc
 

判定

Driver
判定
igc
正常
e1000e
古い/怪しい
 

3. Link Speed確認

コマンド

sudo ethtool enp89s0

確認ポイント

Speed: 2500Mb/s
Duplex: Full
Link detected: yes
 

判定

状態
判定
2500Mb/s
正常
1000Mb/sへ落ちる
相性問題疑い
Link flap
不安定
 

4. EEE確認(超重要)

コマンド

sudo ethtool –show-eee enp89s0

良い例

EEE status: disabled
 

判定

EEE
判定
disabled
安定
enabled
不安定要因になることあり
 

EEE無効化

有効だった場合、ただ調べる限り無効になっているケースがほとんど
sudo ethtool –set-eee enp89s0 eee off
 

5. Offload確認

コマンド

sudo ethtool -k enp89s0
 

良い状態

以下が on:
rx-checksumming: on
tx-checksumming: on
tcp-segmentation-offload: on
generic-segmentation-offload: on
generic-receive-offload: on
rx-vlan-offload: on
tx-vlan-offload: on
 

判定

Feature
判定
GRO/TSO/GSO ON
良い
VLAN offload ON
良い
全OFF
怪しい
 

6. 実運用試験

iperf3

Server

iperf3 -s

Client

iperf3 -c SERVER_IP
 

判定

実効速度
判定
2.3〜2.4Gbps
正常
1Gbps前後
問題あり
途中切断
不安定
 

7. エラーカウンタ確認

コマンド

sudo ethtool -S enp89s0
 

注意項目

rx_errors
tx_errors
crc_errors
missed_errors
 

判定

状態
判定
増えない
正常
増え続ける
ケーブル/NIC/Switch問題
 

8. dmesg確認

コマンド

dmesg | grep -iE ‘igc|eth|link’
 

危険例

Link is Down
NIC Link is Down
Reset adapter unexpectedly
頻発する場合は怪しい。

9. よくある原因

原因
内容
初期Revision
rev01問題
EEE
Link flap原因
安価Switch
AutoNegotiation問題
Cat5ケーブル
1Gbps落ち
USB NIC相手
不安定
古いKernel
igc未成熟
 
 
 
幸い手持ちのものでQNAPのNASも含めてハズレはなかった。まぁ、これが起きていたら普通はすぐ気が付くと思う。もし手持ちにIntel 2.5GE NICのマシンがあるなら一応確認をしておくことをおすすめしておく。一番該当しそうなのは、NASやパソコンのオンボードNICではなく、出始めのマザーボードのオンボードNICとかは怪しいかもしれない。

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