自分がLinuxを使い始めたのは94年頃で、Slackware全盛。Slackwareって、パッケージ管理があるようで無いようなもんだったので、壊れるの覚悟でソースコンパイルをして使うことが常だった。よくよく考えたら、UNIXなんて、昔はOS付属のコマンドがイケテナイない場合は、バンバン、コンパイルして入れていたような気がする。一通り入れ終わったら、最後カーネルコンパイルなんていうのが常だったり。昔の昔のUNIXは、mkdir -pコマンドすらなく、さらにタイムゾーンを変える場合は、確かカーネルを作り直さなければならなかったような。今のパッケージをインストールする以外はダメみたいな世界とは全く違う。
閑話休題
新しいgzipがリリースされた。もう今は、gzipやらgccがリリースされても誰も見向きもしないが、リリースノートにこんな記述があった。
Most notable: “gzip -d” is up to 40% faster on x86_64 CPUs with pclmul support. Why? Because about half of its time was spent computing a CRC checksum, and that code is far more efficient now. Even on 10-year-old CPUs lacking pclmul support, it’s ~20% faster.
なんだ PCLMULって?
どうやら、以下の様子。
CRCの計算の高速化をしてくれるらしい。
自分の環境(8vCPU 32GBRAM 仮想マシン)を調べてみたところ。。。

確かに使える。Wikipediaにも、10年前の環境でも速くなると。たしかにSandy Bridgeなんて、23年前だしなぁ。
早速コンパイルしてみた。比較のため、1.14だけではなく、1.13もコンパイルしてみた。コンパイルオプションは、
./configure CFLAGS=”-march=native”
とした。
圧縮ファイルを10GBくらいのものを用意して、テスト開始。ちなみに公平を記すために、テスト完了後はリブート毎回した。
1.14の場合
root@rr0dp-ubuntu2404:~# time ./gzip-1.14 -d -k ./test_file.tar.gz
real 1m7.105s
user 1m4.613s
sys 0m2.482s
root@rr0dp-ubuntu2404:~#
結果 約67秒
1.13の場合
root@rr0dp-ubuntu2404:~# time ./gzip-1.13 -d -k ./test_file.tar.gz
real 1m35.853s
user 1m32.245s
sys 0m3.602s
root@rr0dp-ubuntu2404:~#
結果 約95秒
確かに速くなっている!!!
嫌がらせかもしれないが、同様に。。。pigzでも試してみた。
root@rr0dp-ubuntu2404:~# time pigz -d -k ./test_file.tar.gz
real 0m47.157s
user 0m48.600s
sys 0m9.128s
root@rr0dp-ubuntu2404:~#
結果 約47秒
やっぱし、pigzの方が速い。。。圧縮ファイルを作る時なんてgzipで作るとものすごく時間がかかるので、pigzを使ったくらいなんで。
という結果でした。